コンサートは続いた…それを見ながらVIPルームで会話がなされる。
「素晴らしい余興ですが…少し、飽きましたなぁ」
「そうですな。そろそろ、下も脱いでいただけないものかな?グレイス殿。」
「それは困りますわ。」
「一般向けの大規模コンサートでコレ以上はちょっと…
アノ衣装も下着姿も必死の説得で納得させたのでしてよ…
ああ見えて結構ナイーブですのよアレ…」
「今回のコレでも、アノ娘がもし知ったら、自殺モノですのよ。
それに、皆様方には、後程あらためて特別奉仕させますわ。
勿論、アノ娘の記憶には一切、残りませんけど…」
これでも不満なの?と言いたげにグレイスが独り言にように
ぼやいてみせた。
「いや、それとは別にココで脱ぐのがよいのではないか♪」
「そうそう、露出狂のシェリル嬢♪是非見たいねぇ~」
「そうですなぁ。でないと中央電算室へのアクセスコードは
無理ですなぁ」
初老の紳士十数人とグレイスが話していた。
相手はフロンティアの中枢官僚と政治家だった。
「いたしかたありませんわね。」
グレイスは渋々だったが、了承した。
グレイスの狙いはあくまでフロンティア中枢の把握&奪取である。
シェリルは確かに彼女が一から育てた大切なタレントではあるが
所詮…謀略のための捨て駒にすぎないのだ…